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苫米地英人講演会 脳と心を洗う!

内容:第109回新宿セミナー@Kinokuniya
      『英語は逆から学べ!』(フォレスト出版)刊行記念
      苫米地英人講演会 脳と心を洗う!
出演者:苫米地英人 http://www.tomabechi.jp/
日時:2008年5月13日(火)19:00-21:10(開場:18:30)
場所:紀伊國屋ホール http://www.kinokuniya.co.jp/
出席者:400名程度(8割が男性)
費用:1,000円
評価:90点

内容:
(開始前)
前売券の場合、席が自由に指定できる。どの席でも価格に差は無 い。ホールは最前列がC席から始まり、最後列がU席。舞台向かって右から1番、左が20番で終わる。
前売券と当日券は同じ価格。当日券は18時30分から40枚程度、会場前にて販売された。
事前電話予約、当日チケット受け取りだと18時30分まで待たされ、その後受け取ることが出来る。
当日サイン会に申し込む人は、会場前に並ばせられる。
私が、R2と言う「コードギアス」のような席から拝聴。横の男性はマインドマップを活用しメモを取っていた。
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(講演内容)

(連絡事項)
初めに、苫米地氏から業務連絡と言うことで、著書の台湾語版の原稿が本日仕上がった事。最近、自分が用いている心理学用語を先人であるルータイス(Lou Tice http://www.loutice.com/
国際コーチ協会会長
http://www.international-coach-association.com/lou.php
 )に敬意を示して、彼の表現に変えた事が伝えられた。

(タイガーウッズは何故、ライバルのパットインを願うのか?)
最近、島田紳助司会のTV番組、「明日使える心理学!テッパンノート(仮)」http://www.tbs.co.jp/program/mbs_teppan_note.htmlの初めの2回まで手伝った。その番組の中で、「タイガーウッズがライバルと優勝を争い、彼のパットイン次 第で試合継続か、自分の優勝かが定まる時、ウッズは何を思っているのだろうか?」との出題があった。これは構成作家の荒井氏が興味を持った事項である。

試合の結果は、極めて短い距離のパットを相手の選手が外し、ウッズは何故か嫌な表情を顔に浮かべていた。何故、優勝したのにそのような表情なのだろうか?

ウッズは「外れろ!」と念じていたのではなく「(ライバルのボールが)入れ!」と念じていた。何故か?

相手が外した場合に、自分が勝つという言うことは、自分の勝利が相手に依存すると言うことである。「こんな短いパッドを外すような低水準な選手と世界一の自分が争うはずは無い。自分はそんなにレベルが低くは無い。」と考えているからである。これはエフィカシー(efficacy 自分の能力に対する高い評価、自己評価を高く維持する)という精神から来ている。

それに対し、かつて柔道の三船十段と試合をした警視庁の柔道の達人が泣いているのを見たことがある。理由を問うと、「ヤワラちゃんは、優勝したら大喜びするが、それは間違いである。相手を思いやっていない。柔道が武道でなく、スポーツに堕してしまった」との事。

(ルータイスとスコトーマ)
ルータイスは米の軍事プログラムや大企業の研修を受け持つ、大物のコーチ。彼はスコトーマという概念を大切にしている。
スコトーマとは医学用語でも盲点の意があるが、本題では心理的盲点の事である。これはルータイスが使い始めた用語。

彼はフォーチュン500の大企業の62%以上が採用している企業研修プログラムであるルーコイスプログラムを開発。これは特にパイロット育成に有益であった。パイロットはエフィカシーを特に必要とされる職業。現に、イスラエルではパイロットが尊敬される職業で英雄視される為、世界一の技量水準なのだ。

さて、そんなルータイスから、ある日署名入りの招待状が届いた。私は緊張した。世界の平和と差別をなくすべく活動している私に、何故、企業戦士と軍人を育成し、成功したコーチから手紙が届くのか?

意を決して、シアトルの彼のランチ(牧場)に行く。立派なものだが、友人のウィリアム(ビルゲイツ)の方が金持ちらしい。妻同士が親友らしく、お互いの事情には詳しい。

その後マセラティに乗って、個人用飛行場からガルフストリーム 製の飛行機に乗り、彼のオフィスへ。そこで話し合い、意気投合 して一緒に仕事をすることになった。

ルーコイスが言うには、長年プログラムをやっている間に、自分のプログラムのスコトーマが分からなくなってしまったのだそうだ。
その対応が今回招待された理由らしい。

オフィスの最上階がスイートルームになっており、泊まっていけというので、ちょっとドキっとした。単に宿泊しろとの意だったらしいが。彼は敬虔なカトリックの為、木製のキリスト像があった。ちょっとしたイラズラで、手に杭が打たれていたのを「解放」した。

(腕時計確認テスト)
ここで、唐突だが、苫米地氏から会場の聴衆に自分の腕時計を見ずに記憶で、どれだけ正確に絵を描けるか(細かい点を覚えているか)、その後、時計を確認させて、次に秒針が何秒をしめしていたかというテストがあった。手を挙げさせて確認したところ、会場のほとんどの人が、3ヶ所以上間違っていた。かくいう苫米地氏も、ネットで買った高額な自慢のチタン製G-SOCKを人より何度も見返していたはずなのに、数箇所間違えてしまったそうだ。

氏によるとスコトーマの性質として、重要で無いもの以外は見落とす、そして、その重要性は簡単に順位が変動するものだそうだ。
スコトーマは自我の定義から来ているものだからだ。

(世界の構造)
この世は定義上、空である。有でも無でもない。有と考えても、 素粒子レベルまで遡れば、単なる情報となってしまう。
抽象度が高ければ情報、低ければ物質になる。精神的なものも抽象度が高ければ心、低ければ脳となる。

霊現象などはない。部屋でバギッと音がする(ラップ音)のは 空気が乾燥している為。それほど大きい現象が無から、有を生じさせることなどありえない。電子一個発生させるのに、太陽系の大きさが必要なのだから。

霊は心の中にいるという意味では、存在しているのだろう。 強く思い込めば人は死ぬのだから。昔は、方便で霊を用いて 現象を説明していた。今でも身延山には除霊をする人がいるそうだ。人の悩みを、そのような方法で解決するのは問題もある。僧侶の中には、霊と戦い負けて死ぬ人もいるそうだ。全て思い込みだが、ここまで害があるのはやりすぎだろう。

数学的には、点には大きさも質量もない。では点は存在するか、 否か?無限は、実無限か可能無限か?どっちでも関係ない。同様に霊やアートマンは実在するのか、否か?答えはどっちでも良いのである。

西洋哲学は、矛盾を基底とする包摂半順序の構造になっている。一番上に空を配置せずに、逆に空を配置しても良い。網が宇宙に張り巡らせあるようなものだ。このように定義を広げると、これを縁起(= 関係)と呼ぶ。

自我の定義とは、自分を定義し、そして宇宙を定義するもの。自我とは部分関数。よって、自我とは宇宙を入力すると自分を構成する全てが出てくる。そして自我は人によって重要性が異なる

そして、情報は定義の上位ほど量が少なく、下位ほど多い。

(コンフォート・ゾーンと願望達成法)
人間はコンフォート・ゾーンを維持しようとする。例えば、年収が400~600万円がコンフォート・ゾーンの場合、それ以下に年収が下がる必死で働くし、逆に宝くじなどで1億円当っても、不安が大きくなり結局無駄遣いしてしまう。ゴルフでも同様である。

昔、アメリカの白人優位主義者が差別廃止論者に対抗するため、黒人の子は学習能力が低いというデータを示した。しかし、これは謝りだ。優秀な黒人の小学生でも、地元を引き離され、街中で知り合いもいない小学校にたった1名で放りこまれれば、不安で良い成績にならないのは当たり前だ。

ところが、エフィカシーが高く保たれていれば、スコトーマが外 れて来て、高い境地が実現する。普段の成績が60点ぐらいでも90~100点の取り方が見えてくるのだ。

そこで、成功のためにはまず、先にゴールを設定。これは現実的 な物でなくて良い。その為にはアファメーションを繰り返すこと。するとゴールと、現実が乖離しているため、何とか現実をゴール に合わせようとするホメオスタシス(クリエイティブ・アンコンシャス=創造的無意識)が働く。
すると現実生活のスコトーマが外れてくる。そしてコンフォート・ゾーンが変わってくるので、願望が叶う。

ゴールは、放っておいたら達成できないものでなくてはならない。会社の平社員が部長になることを願うのは違う。大統領になると 願うのは良い。ようするに今が継続すれば、実現するようなもの は駄目なのだ。

ゴールは抽象的なものでも良い。ただ、自分のあるべき姿をリアルに念じる。また、ゴールは年月を経て徐々に変わっても良い。
念じていれば、その内に本当のゴールが見えてくるものだ。

子供などは無鉄砲な事を願うかもしれないが、それはaccept(受容)してあげれば良い。

コンフォート・ゾーンは心から成りたいものでなければならない。
have to ねばならないとかは、力が発揮できない。
努力という言葉は21世紀には不要な言葉だ。我慢せず、やりたいことをやれば良い。

自分のゴールと組織の目標が一致したときにこそ、生産性が発揮されるのであろう。

重要性を社会、世の中など自分以外の存在から与えられるのは、 他に依存することになり、良くない。

(空観、仮観、中観)
物理的空間ではコンフォート・ゾーンの変更は難しい。情報空間では容易。

もっとも成瀬氏のようなヨギは物理的なコンフォート・ゾーンを 変えられるが。友人から聞いたが、彼はヒマラヤの山中で一日中、パンツのみで過ごして風邪も引かないので、登山隊に、本物のヨギとして尊敬されていたそうだ。

ヨガをやると、ドーパミンがたくさん出て、それはLSDを超える。一方LSDは効力が弱いものの、簡単に体験できる。だからLSDはインスタント禅と呼ばれた。

初詣に行く人は馬鹿である。これも一種の洗脳なのだ。100円で 動く神を信じられるか。他にも、ご飯に箸を突き立てて出すと、 皆怒るが同様だ。これなどもスコトーマである。

達磨大師は馬鹿である。だって脚が腐るまで瞑想に熱中していた だけなのだから。でも、本人はとても気持ちが良かったのだろう。
当時、同じような事をして、洞窟などで生き埋めになった人は、たくさんいたと思うが、たまたま発見されてラッキーだった。

悟った人とは、重要性が平たくなった、即ち全ての物 事が等価地になった事。これを、部分関数で言えば、宇宙を入力し宇宙が出力すること。
これはでは世間の何の役にも立たない。自分が気持ちよければ良 いのか。これでは小乗だ。私たちはもっと世の中に役立つべきでは。

カルマと空観が悪い結びつきをすると危ない。それだけを信じると駄目。 
例えば、映画館で上映中にポップコーンを無遠慮に食べる人がいる。煩い、ウザイ。
その人が来世の幸せな世界に行くために、殺して上げる方が親切という考え方に陥る。これは悪い行為の正当化になる。
また現世の不幸は、前世の為と言って改善努力をしなくなる。極端になり勝ちであり、独善となる。

しかし、存在とは重要性=機能で決まる。機能を持たせる=役割を持たせるいうこと。自分だけではない、他人も同様に役割、意義があるのだ。

反対なのは、仮観。世の本質が仮のものだと言う考え。大きけれ ば、大きいほど良いとの考え。現世主義。通常はこちらに流れ勝 ち。

結論としては、両方のバランスを取る中庸の価値観が必要であり、これを中観という。

(最近の活動について)
今の学校は、過去のテストの成績で進路指導をするが、これはマズイ。直近の成績で判断しているという事だからだ。こういうのをドリームキラーという。親や教員が、子の夢を潰してしまっている。

最近はBWF JAPANという組織で活動している。
 http://bwfjapan.com/ 今、講義で説いた内容を、大人からはお金を取るが、将来は子供たちに無料で教えたい。

評価:
これほどの知名度の講師がわずか1,000円で拝聴することができる。非常にコストパフォーマンスが高い。

元学者なので、教員のような語り口かと想像していたが、気さくで平易な語り口である。仏教、心理学、数学、宇宙と話が壮大に飛躍するが、飽きさせない。かなり講演慣れしている。

心理学や仏教の用語を独自の用法で使っている。また自分のメモ を後で見返すと、その時は理解した気になっていたが、冷静に考えると意味不明の箇所も多いが、そのまま記述した。

説いているものが若干、通常の成功哲学とは違う。普通は「具体的かつ詳細に念じよ」とか「現実的に達成可能なゴールを設定せよ」との物が多い。

最後に、スコトーマは「心理的盲点」とのことだが、「思い込み」「世間の常識」(=洗脳)の意でも使っているように感じられた。

以上

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