第1回心理の達人ワークショップ体験
内容:第1回心理の達人ワークショップ
主催者:前田大輔 http://www.ad-labo.net/
日時:2007年6月24日(月)13:00-17:00
場所:フォーラムエイト 777号室
http://www.forum-8.co.jp/index.htm
司会者:前田さん(前田先生とは別人、20~30歳代の男性。
本人に確認したところ、親族ではないそうです。)
出席者:50名程度(男性が8割以上)(1~2割は
リピーターと思われる)
費用:5,000円
評価:90点
「はじめに」
基本的には前田大輔先生の新著(以下本稿では「先生」と言う
)『プロカウンセラーの「心理の達人」マニュアル』秀和システム
刊に基づき行われた。なお会場での販売もあった。
会場に着き、友人のTさんと話していると、先生が現れ、
「よっ、地獄のレポーター登場や!」と声を掛けられる。
私と先生は面識があるのだが。「実はわしもあのブログ(本ブロ
グの事)のファンでな」先生、このブログを結構読んでくださる
ようだ。「確かにあの内容で7,000円は高いな。」「厳しいけど
本当の事を書いているな。」と褒めてくださる。私が「今回の新著
、サインを入れてくださればここで購入しますが。」と無理をい
うと、承諾してくださり、サインを入れていただく。その後、先
生にTさんを紹介。「まぁ、頑張れよ。」の声を後に先生は、他の
方の所へ去っていった。
司会者がいるものの、ほぼ初めのみ登場し、後は先生が登壇し進められた。
「内容」
B5サイズのクリアフォルダーに入ったカラー印刷のプリント教材
が机に置かれている。内容は、簡単な解説とロールプレーンの内
容が書かれている。良くまとまっており、時々書き込みスペース
が設けられている。聞きっぱなしでは眠くなるので、工夫された
のだろう。
先生「この表紙の製作だけで3日かかったんや。」と冗談を言う
と会場がドッと受ける。
「心理の達人とは」
初めに「心理の達人」とはどのような人かが説明された。
乱暴に要約すると
「心理の達人とは、魅力的な生き方を実現できる人」
「心理は現実より強大な力がある。だが理解を深めれば現実より
柔軟で扱いやすい。」
「心理の達人は、その心理の力と扱い方を熟知している人」
ぐらいになる。
このワークショップにおける、音楽プレイヤーの使い方と、役割
分担について話があった。
このワークショップの事前告知に「会場にiPOD、ウォークマン
などの音楽プレイヤー、または耳栓を持参すること。」との指示
があった。何の為に使うのか?ワークショップで本人が聞いてい
る曲などから、性格等の分析でもするのか?と考えていた。
先生:
「オペレーター:心理技法を試みる人と、被験者:心理技法を受け
、観察される役割の人に別れてください。」
「オペレーターに私がこれから試みる技法の指示を出しますので
、その間、被験者の方は音楽プレイヤーで曲を聞いて、私の指示が
聞こえないようにしてください。」「こういう配慮がないと、
試みがバレる。」「人間、そんな簡単には気が切り替わらな
いし。」「どこかのvでは、ハイ悲しんでくださいと言った後、
すぐにハイ笑ってくださいというが、そんなの無理だって。」(
会場笑う)(筆者注:推測だがvとは「ヴォイス」か?
http://www.voice-inc.co.jp/index.html)
音楽プレイヤーの使用法は、どうやら、耳栓がわりだったようだ。
「心についての説明」
荒く要約すると、心とは欲求。脳から発生し、欲求を満たす手段
として力、知力、魅力のいずれか、または複数を選ぶ。
資料としてつけられたTA(交流分析)に基づいた心理テストを行い
採点を行う。
ここで、ある本を紹介。一部を読み上げる。心理テストについての
本のようだ。筆者のプロフィールを読み上げる。心理テストの
権威のようだ。
先生が書名を読み上げる。「「心理テスト」はウソでした。
受けたみんなが馬鹿を見た」会場は大爆笑。
(筆者注
書名:「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た
著者:村上 宣寛 出版社:日経BP社)
心理テストについて批評。テストに依存せず目の前のクライアン
トと向き合う大切さを説いた。
ロールプレイ1:「ラポール形成」
2人組、1名がオペレーター、1名が被験者。
以下の内容を行う。
①笑顔で挨拶、相手の不満、期待を確認
②言葉による相づち、うなづきながら話を聞く。
③話の内容をまとめる、言葉をオウム返しなどする。
④相互に感想を聞き合う。
「TA(交流分析)応用心理学」
人のパターンとしてペアレント、アダルト、チャイルドを解説。
見極め方は「質問して、語る内容や反応を見て判断せよ。
」との事。
ここで用いられているのは、現場で使い易いように簡略化したもの
である事も語られた。
ここでテキストを見ると、ロールプレイが予定されていたようだが、
当日時間が押していたので、省かれた。マクドナルドの店長の経
験もある先生がその経験を生かした形で、解説。苦情処理に生か
せば良いとのこと。
例えばペアレントの苦情に対しては、謝る、下手に出ること。
それは、馬鹿にされたと思い込んでいるからだそうだ。
ヤクザなどが典型例だという。逆に子を庇いすぎる母親なども
違ったやり方ではあるが、ペアレント型だという。
アダルトの人は、事実を認めて欲しい、具体的な補償内容を求め
るので、金銭、その他理詰めで進めればよい。
チャイルドタイプは、心配して欲しいので、電話対応も相手を気
遣ったものが必要だそうだ。
「視線解析」
視線解析について解説。一例として、上に向くと目に見える物に
ついて思い出したり、考えたりしていて、下に向くと感情を思い
出していると言う。
ロールプレイ2:「視線解析」
テキストに質問が書いてある。それぞれ視覚、聴覚、感覚へのア
クセスを促すものになっている。質問者は被験者の眼の動きを観
察する。しばらくやってなれてきた時、自分で感覚へアクセスす
る質問を作ってやってみる。
先生が会場で「自分の作った質問が適切か、お聞きしたい。良い
質問を作った方には後でいい物をあげますよ。」と呼びかける。
会場の数名が挙手し、回答。先生がそれを評価する。意外と難しいようだ。
「主語のコントロール」
主語を省略して話すことにより、相手の精神の抵抗を受けずに影
響を及ぼすことができるというもの。
「暗示のかけ方」
話題のテーマそのものを主語にする、対象を拡大する(皆、
男は・・・、世界では・・・)
定義が曖昧なものにする(理想的には・・・)
「暗示の解き方」
主語を入れる、主語を確認する、自分で決めたことは自分で変え
られる
ロールプレイ:主語のコントロール
被験者に自由に話させる。その中にいくつ主語があるか、カウン
トする。
「質疑応答」
Q:「被験者は緊張しているほうが良いか、リラックスしている方
が良いか?」
A:「目的による。例えば刑事は人の悩みの解決ではなく、事件の
捜査が目的。このような場合は、相手を緊張させた方が良いだ
ろう。」
Q:「視線解析の技法、相手との姿勢や位置によっては使いづらい
事があるが、どうすれば良いか?」
A:「実は真正面では駄目。相手が視界に直接飛び込んでくる為、
会話中に眼が動かない。少し距離を置いたり、位置を工夫する。
」
Q:「視線解析は、職業により眼の動きが異なることがあるか?」
A:「業種と言うより、その人ごとの感覚によって異なることが
ある。」
Q:「視線解析の具体的な使い方は?」
A:「第2回ワークショップで扱う予定。」
Q:「TA分析でチャイルドと言う分類名は、相手を子供のように扱
っているようで、否定的な感じがするのだが?」
A:「ただの分類名。しかし、あえて、否定的なイメージを利用す
ることもある。」
「評価」
前田先生は、関西の人らしく、快活かつ冗談も多い。
本来、ライブでないと雰囲気がもっとも伝えづらいタイプ。
このブログで書いてあるような冗談はホンの一部である。
気配り精神、そして実力は本物だ。先生は優秀だが押しの強い、
カリスマ型のカウンセラー。決してもの静かな学者タイプではない。
反面テキストなどは細心の注意を払って作ってある。
受講者の体を気遣い、何度も空調の温度を確認。私が「オペレ
ーターに指示を出すときの声が少し大きいのでは」と伝えると、
即座に反映するなど、行動の人である。
心理テスト云々のくだりについては、人により評価が分かれるだ
ろう。意味が無いテストあるし、全てのテストが役に立たないわ
けではない。引用した本についても、様々な意見が語られている
ものである。私見としては少し言いすぎかなと思った。
一講師として見た場合も聞きやすい話し方。背が高く、体も大き
いので見やすいし、声も大きい。ペースも聞き取りやすい。何より
話し慣れている。
ホワイトボードに書く字もほど良い大きさ。但し、後ろの方の
席の方は見えなかった可能性がある。特に悪筆でもない。
今回のワークショップは数回を予定しているもので、テーマによ
っては切れ切れになってしまう。次回は数ヶ月先なので、前回の
内容を忘れてしまうこともあるだろう。その当りが難点といえるが、
欧米のように2~3日ぶっ続けで数万円から数十万円というよりは
、良心的ともいえるし、何とも難しいところだ。
評価としては上の難点を除いて、講義、実演、コストパフォーマ
ンス、時間配分、そしてホスピタリティを考え、ほぼ最高水準の
点をつけさせていただいた。この内容なら5,000円以上の価値が
ある。
「おまけ」
私事で恐縮だが、iPODを会場に忘れてしまった。問い合わせのメ
ールを送ったところ、深夜にも関わらず素早く返信していただき
驚いた。この気配りも先生が「心理の達人」である一例であろう
。
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